IT業界ではガイル並みの徹底した待ち戦法も有効だと思う件。

 新しい技術はそれを取得するまでのコスト(時間)に見合うものかどうか、一過性の物なのか普遍的なものになる物なのかどうか、今後どうなるのかが非常に読めない。学んだ事、経験した事が自分に蓄積され、それが今後も有効活用出来るのなら良いけれど、ゼロベースにほぼ近いようなことになってしまうと、時間のロスが馬鹿にならない(40過ぎて新しい技術を覚え直しっていうのは多分キツイ)。

 だったら、ガイル並みの徹底した待ち戦法で、技術が標準化(デファクトスタンダード化)されるのを見極めてからきっちり押さえても遅くはなく、結局は安定して仕事が出来ると考えるのもアリなのではないかと思う。「業務系の知識がないとSEはダメ」っていうのは、「最終的にシステムを利用するお客様の事を知っていれば最適なシステム像が見えるから」と言うほかに、「万が一の場合にも業務知識は普遍的な事が多いから仕事が安定する」って言う事も入っているんじゃないかとも思えてくる。

 誰かが頑張って整備してくれた所で、少ない労力でありがたく使わせてもらうっていうスタンスは、技術を本業(目的)とする人でなければ、それもアリだと思うし、現実的だと思う。OSSを使用する大半の人がそうであるように、新しい技術の習得は普遍的になる可能性が高い物か、純粋に楽しいと思えるものに絞ってもよいと思うわけです。

 リアルな話、ここ10年くらいのITはユーザ数の増加に伴って急速に標準化が進んでいって、少数派な技術はどんどん淘汰されていってる感があります。今はベース技術の安定期に入っていて、方法論も標準化されてきています。個々のパーツの信頼性向上はもう少しかかりそうですが。

 ハードウェアの標準化 → PC/AT互換
 ネットワークの標準化 → TCP/IP
 ソフトウェアの標準化 → モデルベース開発、SOA

 標準化された結果、うまい具合に抽象化が進み、クラウドコンピューティングが現実的な物として世の中に出てきました。よくよく考えてみれば標準化された中で個々のパーツが洗練されていくのはどこの業界も同じで、例えば建築業界では建築資材や電気部品の共通化が計られたおかげで、メーカー問わず必要な物を選んで使用する事が出来るようになった成功例があります。自作PCのパーツも成功例です。ソフトウェア業界もベースとなる物は共通化をした上での勝負に今後はより一層なるのだと思います。

 ベース技術が不安定でシステム発注者側もノウハウが無かった時期に、3K7Kとかいわれた業界ですが、今は幾分かマシになってきていると思いますが、未だにそういう職場があるのも事実。そういうときに少しでも良い環境に変える、転職する際にはどうしたらよいのだろうと考えた結果、ガイルに落ち着きました。

 ガイル並みの徹底した待ち戦法だったの自分は、待ちすぎて削り倒されるギリギリの所にいたりします。標準のレベルが高いよ。

■ 完全に余談ですが、SFCのゲームソフト「フロントミッション」のヴァンツァーの設定で、パーツの標準をすることで、ヴァンツァーが発展していった設定になっていて、初めてプレイした中学生当時の俺、感動してました。別に新しい事ではないのよね。